介護理念の解釈
人間性を尊重した意欲ある介護
介護は、職員と入居者(利用者)及びその家族等との相互尊重と信頼関係の基礎があってこそ成立します。職員は常に入居者(利用者)を理解しようと努め、入居者(利用者)本人の意思と権利を尊重し、その人らしい生活が最大限行えるよう支援することが大切です。
年齢とともに基本的な生活習慣を続けることができなくなり、他人の介護を受けるようになることは入居者(利用者)に遠慮や気兼ね、羞恥心の破綻をもたらし、心身共に様々な苦痛を与えます。そのことをいつも忘れずに入居者(利用者)に接することが介護を提供するものとしての第一歩です。
温もりと誠実にみち溢れた暖かい介護
介護技術を展開するにあたっては、「入居者(利用者)にとって一つ一つの介護を受けることがどのような意味を持つのか」を常に頭の中で考えていなければなりません。入居者(利用者)の過去の人生から未来へという継続性を思いながら細やかな心配りが必要です。
そのためには生活歴の把握や要介護状態になる前の生活全般や入居者(利用者)を取り巻く家族関係、地域社会との交流状況を把握する必要があり、そこから会話が始まり未来が始まっていくのです。
責任と愛情をもって信頼される介護
職員は、入居者(利用者)や家族並びにその人に関わるすべての人々が今後どのような方向に向かっていこうとしているのかを把握し、理解しておくことが大切です。また、自立に向けての取り組みは、小さな進歩や可能性を見逃すことなく、共に喜び合い、安らぎ感や充実感を少しでも多く実感し、希望が積み重なっていくように支援することが大切です。
入居者(利用者)個別に起こる変化や異常の早期発見に努めるとともに、誤嚥や転倒などの危険を少しでも回避できるように予測と予防に努めることが大切です。